旬の花便り

河川環境楽園(木曽川水園・自然発見館)

【園内花情報】木曽川水園開花情報2025年4月23日

春本番というよりも夏の暑さがやってきたようですね!木曽川水園では株一面にかわいらしい白い花をたくさん咲かせるヒメウツギがまもなく見頃を迎えます。ヒメウツギの株はコンパクトにまとまり、庭木としても人気があります。また、ミツバウツギも清楚な白い花を咲かせていますよ。

ヒメウツギ 伸びた茎の先にベル型の白い花を下向きにつける
ヒメウツギ
【姫空木】
ユキノシタ科の落葉低木
開花期:4月下旬~5月上旬

山地の岩上などに生え、高さ1~1.5mになる。花の大きさは1~1.5㎝。ウツギより小型なのでヒメウツギと呼ばれる。株がコンパクトであり、庭木にもよく利用される。
ミツバウツギ 花びらは大きく開かない。葉は3つ集まってつく
ミツバウツギ
【三葉空木】
ミツバウツギ科の落葉低木
見頃:4月下旬~5月上旬

山地に生え、高さ3~5mになる。ウツギの仲間ではないが、葉が三出複葉で茎がウツギと同様に中空であることから名づけられた。花径は1㎝足らずで、閉鎖花も多い。

また、エビネの花も見頃です。エビネは日本原産の野生ランで、花の色や形にそれぞれ違いがあることが面白く、愛好家の方々にも人気の植物です。まっすぐ伸びる花茎に小さな花をたくさんつけ、繊細な印象を与えてくれます。また、近くにはキエビネも植えられています。とてもよく似ていますが、こちらは黄色の花がぱっと目をひき、エビネよりも大型でダイナミックな印象です。是非上流域まで足をのばしてみてくださいね!

エビネ
エビネ Calanthe discolor
【海老根】
ラン科の多年草
見頃:4月中旬~5月上旬

山地や丘陵の林下に生える。地表近くにある根茎が連なっている海老のように見えることから名づけられた。日本に自生するランの仲間で古くから観賞用の植物として親しまれてきた。
エビネ シックな色合いで気品のある姿で、花の色が株により違う
エビネ キエビネはエビネよりにひと回り大きく、黄色の花をつける

【園内花情報】木曽川水園開花情報2025年4月4日

今年は、寒暖差が激しく春の植物たちもびっくりしていると思います。木曽川水園 上流部ではシャクヤク、中流部の水車小屋近くでウラシマソウが早くも顔を出しています。下流部ではムラサキハナナが水辺を彩っていますよ。
植物の見頃の時期は、すぐに過ぎてしまいます。是非、お見逃しなく!

〈上流部〉

ヤマシャクヤク
ヤマシャクヤク

茎の先に直径4~5cmでふっくらとしたお椀型の白い花をつけるヤマシャクヤク
※現在咲き始め、2~3日で散る短命花です。お早めにご覧ください。

シャクナゲ
シャクナゲ

つぼみの頃は濃い桃色で咲き進むにつれて薄いピンク色に変化するシャクナゲ

〈中流部〉

ウラシマソウ
ウラシマソウ

黒色の糸を垂らすウラシマソウ 葉は空に手を広げるように開き、美しい緑色で光沢がある。

ミツバツツジ

枝先に3枚のひし形の葉をつけ鮮やかな紅紫色の花をつけるミツバツツジ

ヒトリシズカ

ブラシ状の小さな白い花をつけるヒトリシズカ

ニリンソウ

1本の茎から2輪の花を咲かせることから名づけられたニリンソウ

〈下流部〉

ムラサキハナナ
ムラサキハナナ

水辺を彩るムラサキハナナ。(下流部)

【園内花情報】カタクリの開花!2025年3月25日

ここ数日の暖かさで、春の妖精(スプリング・エフェメラル)として親しまれている“カタクリ”が開花しましたよ!スプリング・エフェメラルとは、春先に花をつけ夏まで葉をつけると、後は地下で過ごす一連の草花の総称です。
開花まで8~9年ほどかかるカタクリの花を見ると、何ともいえない辛抱強さとたくましさ、そして儚い美しさを感じますね。また、これからどんどん暖かくなり、園内の花は一気に開花が進むと思いますので、ぜひご覧ください。

トサミズキトサミズキ

現在、つぼみが数ヶ所にあります。

カタクリ
【片栗】
ユリ科
花期:3月下旬~4月上旬

北国に春を告げる花として親しまれている。山野のやや湿ったところに群生する多年草。葉はふつう2枚。花は下向きにつき。開くとすぐに花弁が反り返り、日が当たっているときだけ開く。りん茎から昔は片栗粉をとった。

【園内花情報】木曽川水園開花情報2025年3月21日

暑さ寒さも彼岸まで”本格的な春の訪れは週末からのようですね。木曽川水園では、今まで色がなかった景色もトサミズキをはじめ、ヒュウガミズキ、サンシュユなどの黄色い花が園内に春の暖かさを感じさせてくれています。また、ショウジョウバカマやシュンランなどの林床にひっそりと咲く可憐な花たちもぜひ、ご覧ください。

トサミズキ
トサミズキ 【土佐水木】
マンサク科の落葉低木
開花期:3月上旬~4月

一つの蕾から1.5㎝位の黄色く小さな花が7~10個くらい集まって咲き、長さ9㎝位の花序になって下向きに咲く。黄色い花弁と赤い雄しべのコントラストが美しい。
ヒュウガミズキ
ヒュウガミズキ 【日向水木】
マンサク科の落葉低木
開花期:3月中旬~下旬

高さは2~3メートルになる。1~2cmのやわらかな黄色の花を株一面咲かせ、満開時はとても美しい。
サンシュユ
サンシュユ 【山茱萸】
ミズキ科の落葉小高木
開花期:3月~4月上旬

葉が開く前に5㎜ほどの黄色い小花を枝いっぱいに咲かせ、満開の花が黄金色に輝くように咲く姿から「ハルコガネバナ」の別名がある。
ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ 【猩々袴】
ユリ科
開花期:3月上旬~4月

花色を猩々の顔色に、根生葉の重なりを袴に見立てて名づけられたといわれている。やや湿った所に生える常緑の多年草。高さは10㎝から30㎝ほどになる。花色は淡紅色から濃紫色まで変化が多く、白色のものもある。
シュンラン
シュンラン 【春蘭】
ラン科
開花期:3月中旬~4月

落葉樹林内などに生える多年草。日本を代表する野生ラン。葉は線形で、ふちに鋸葉がありざらつく。高さ10㎝から25㎝の花茎の先に淡黄緑色の花を1個開く。

【園内花情報】木曽川水園開花情報2025年03月13日

3月に入ってからの寒さもそろそろ緩んできそうですね。木曽川水園では「早春の花」と言われる植物が次々と開花を始めていますので、ご紹介します。

フクジュソウ

フクジュソウ
黄色が鮮やか。陽があたる昼間に開花し、夕方には閉じてしまう。吊り橋付近で見られる。

また、セツブンソウが地表からわずか数センチの高さにとても可憐な白い小さな花を咲かせています。

セツブンソウ

セツブンソウ
中心の雄しべが青みがかり、小さな白い花は妖精にも例えられる。
辻の茶屋裏側及び吊り橋付近で見られる。現在 終盤

雪割草とも呼ばれるミスミソウも可愛い花を咲かせています。

ミスミソウ
ミスミソウ

ミスミソウ
ほかの花に先駆けて色とりどりの花を咲かせるので多くの人に親しまれている。
上流堤防入口付近で見られる。

いち早く春の訪れを告げるマンサクが黄色い花を咲かせています。

マンサク

マンサク
黄色くよじれた紐のような花びらをもち、1箇所に数個まとまって咲く。花弁基部は鮮紅色
木曽川水園下流部、ケヤキ通り、農家裏で見られる。

シナマンサク

シナマンサク
中国原産。花弁基部は暗赤色。ふれあい池で見られる。

しずく形の花を房状にたくさんつけるアセビも咲き始めました。

アセビ
アセビ

アセビ
満開になると株一面を覆うように花をつける。
自然発見館前、木曽川水園中流・上流部で見られる。現在、咲き始め

【園内花情報】セツブンソウの開花!2025年02月12日

立春が過ぎ、暦の上では“春”ですが、寒い日が続きますね。それでもセツブンソウが開花を始めています。セツブンソウは地表からわずか数センチの高さに白い花をつけ、とても可憐ではかなげです。現在、つぼみが多数ありますので順次開花が進むと思います。ぜひ、ご覧ください。

セツブンソウ

5枚の花弁のように見えるのはがく片で、実際の花弁は中心の黄色い部分で退化して蜜腺となっています。その内側にある青紫色の部分が雄しべです。

セツブンソウ

可憐さとはかなさが魅力のスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれています。

セツブンソウ
【節分草】
見頃:2月中旬~3月上旬

キンポウゲ科の多年草
節分の頃に咲くのでこの名がある。とても可愛らしい花をつけ、草丈は5cm程と小さく可憐。
環境省レッドリストで準絶滅危惧種に指定されている。

【園内花情報】フクジュソウ2025年02月03日

大寒(1月20日)から立春(2月3日)までが一番寒い時期といわれていますが、今年は、立春を過ぎてから寒波がくる予報ですね。
木曽川水園では、遠見の丘のフクジュソウが開花を始めています。緑も花も少ないこの時期に、ひときわ鮮やかな黄色い花が目を引きますよ。防寒をしっかりしてご覧くださいね。

フクジュソウ

遠見の丘のフクジュソウ

フクジュソウ

沢山あるつぼみが順次開花していきます。

フクジュソウ
【福寿草】
見頃:2月上旬~下旬

キンポウゲ科の多年草
古くから福を招き、長寿を意味する花として親しまれ、旧正月の頃に咲くことから別名ガンジツソウ(元日草)ともいわれる。
日が当たる昼間に開花し、夕方には閉じてしまう性質があり、天候の良い日中がシャッターチャンス!
吊り橋付近、茶畑上部の開花はもう少し先になります。

【園内花情報】冬の自然造形美 シモバシラ!!2025年01月20日

ここ最近暖冬のため、なかなか見ることができなかったシモバシラが、今月16日と18日の朝、枯茎に氷の結晶が見られました。今週は、暖かくなるようですので見ることができませんが、この先もしかしたら、氷点下の朝がきて見られるかもしれませんね。
どうぞ、シモバシラが溶けてしまう前に防寒対策をしっかりして、是非お楽しみください。

シモバシラ

自然が生み出した芸術!

シモバシラ
【霜柱】
気温の低い午前中にしか見る事ができません。(※降雪、強風時はでません)

シソ科 多年草
枯れた茎に霜柱のような氷の結晶ができることが名前の由来です。気温が上がってくると溶けてしまいますので、午前中の中でも早めのご来園をお勧めします。木曽川水園上流部で見られます。
シモバシラ
シモバシラ

枯茎に氷の結晶がついています。

※毎年のように植物の盗難があります。公園スタッフが丹精込めて育てた植物は、スタッフはもちろん大勢のお客様が楽しみにしています。
どうか園内の植物や生き物等の採取は、絶対にご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

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